Mr.Gaijinの雑談

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お金はどこから生まれた?まだ物々交換論を信じてる?貨幣の起源!

皆さんも教科書の中で貨幣は物々交換から生まれたとの理論を勉強したことがあると思います。
これは経済学者、アダム・スミスの理論です。
でも、貨幣は本当に物々交換から生まれたのでしょうか?

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実は、貨幣の起源は債務になります。言い換えれば、債務から貨幣が生まれました。
ここで皆さんに債務という視点から貨幣の起源についてわかりやすく説明します。

先ずは、知っておきたい簡単な金融理論を一つ紹介します。
国定貨幣信用理論。
この理論を簡単に説明すると、貨幣は債務から生まれ、債務関係を測る単位であり、国の信用と密接に関係している。
面白いのは、この理論は主流となる経済学教科書に認められていなかったが、最近は多くの学者に認められ、各国の中央銀行でも実践されています。

 

1、貨幣の起源は債務である
一般的な経済学教科書の中に、アダム・スミスの以下の理論が記載されています。
ある村の中で人々が物々交換をしていたうちに、人気があるモノは価値の尺度として、最初の貨幣の役割を果たした。貨幣も商品であり、市場の産物である。
この説は一般においても広く知られ、その真実性を疑う人もあまりいません。
しかし、最近の人類学では物々交換の世界が存在しなかったとの説もあるし、
アダム・スミス本人も『国富論』の中での物々交換が始まった村は作り上げた例であると言いました。

貨幣信用理論で考えると、いわゆる経済とは巨大な物々交換システムで、このシステムは貨幣なしでは成り立ちません。貨幣は経済の必要条件であり、人々が物々交換の中で発生した債務関係から生まれました。
また、債務の裏側に存在するのは人々の「信用」、貨幣は抽象的な単位であり、その本質は「信用」の単位になります。

皆さんが理解している物々交換というと、羊3匹と牛1匹交換したように見えますが、実際は違います。

佐藤さんは鈴木さんから羊を1匹買って、鈴木さんに借用書のようなものを渡し、将来は鈴木さんに1匹の羊と同じ価値があるものを返すことを承諾します。その後、鈴木さんは木村さんからお米を買い、佐藤さんからもらった借用書を木村さんに渡します。

このように、このコミュニティでの物々交換の過程は、この借用書が流通した過程になります。その借用書が長い時間流通していれば、それが流通性、信用性がある「有価証券」になります。いわゆる貨幣です。
簡単にいうと、物々交換しているうちに、債務関係は貨幣の形で計量化された。
また、その貨幣の価値は人々がそれを最初に発行した人に対する「信用」です。
しかし、小さな村での簡単な物々交換なら問題ないが、大きな町の中で複雑化になると、大量な借用書が必要になります。

 

2、国の信用、貨幣、債務。

ここまで来ると、新しい問題が発生します。
大量な借用書があると、借用書を発行した人、特に知らない人が債務を履行できるかが心配になってきます。
この問題の解決方法を見つけだしたのは、史上初の中央銀行イングランド銀行になります。

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17世紀に、イングランドのある銀行が国王に120万ポンドを貸して、その分王室の印鑑が押された借用書を発行した。同時に、王室から借用書の独占権を手に入れた。イギリスで、この銀行からお金を借りたい、または預金したい人にはこの王室が保証する債権を利用する権利が与えられた。
これは何を意味するのでしょうか?
これは、巨額な王室の債務がイギリスで流通し始めたことになる。
言い換えれば、王室の債務が貨幣になったことになる。
これらの借用書は後々イギリスのポンドになります。
この事実でわかりますが、史上初の中央銀行は債務を発行して成り立っています。
法定通貨は債務に基づくものです。

世界的に見ても、債務に基づいて築かされた中央銀行法定通貨システムは一般的です。ドル、円、人民元なども同じく、国の信用で保証された債権になります。中央銀行のバランスシート(BS)にも、発行した通貨は負債として表示されます。


ですので、皆さんが毎日使用している通貨の裏には国の信用があって、国の信用を支えているのは国の主権になります。人々が信頼している国の力があってからこそ、その紙一枚に価値があるわけです。


この視点から見れば、紙でも、金属でも、ただのコードでも、国が認めれば、貨幣に成りえます。

 

100年後は通貨の形、想像できますか?